スタッフブログ

天野 恭太郎

C3はプチシトロン≪アーカイブ≫

[2020/06/30]

スタッフ:
天野 恭太郎
カテゴリー:
ショールーム日記
今年も半分終わりました
天野がここのお店に来たのが去年の7月20日からなので
もうすぐ1年です
もう1年?やっと1年?

今回は≪アーカイブ≫シリーズ
2017年3月30日と4月4日、シトロエン中央のブログに書いたものをまとめて加筆修正して焼き直しです。

シトロエン中央は青山と違って健在ですし
探そうと思えば探せますが
まあもう僕の名前も残っていないので

C3のマイナーチェンジモデルが本国でローンチして
(したのか、するのかいまいち不明ですが
予定通りだと4月から生産がスタートして
-既に旧モデルは3月で生産完了している-
そろそろデリバリーが始まっているはず)

まあこのタイミングでC3をもう一度おさらいしておくのも悪くないかと思いまして

じつはずっと前からやろうと思ってたのですが
まとまった写真が見つからなくて
(自分でコンセルバドワールで撮った写真さえ見つからない!)
今回は拾い物の写真だけで、ちょっとお茶を濁しますね


それではまいりましょう!








戦前のC3はまたの名をプチシトロン
シトロエン≒シトロン(レモン)というシャレを使って
小さなシトロエンの多くはイエローに塗られて街に出て行きました

1922年から26年に生産された社内的には5CVTypeCシリーズの一つです
大量に生産された最初のシトロエンになります
856ccのエンジンに3速ギアを組み合わせたこのモデルは1922年パリのモータショーでお目見えしました。
圧倒的なコストダウンと軽量化により
初の民主的な自動車と言われ
(それまでは自動車は一部の大金持ちだけのものだった!)
また女性のユーザーの獲得に成功し
世界初のレイディースカーと呼ばれました
年色々調べたのですが、同じ5CVでC2とC3の区別が良くわからないのです
より軽量版なのがC2なのか長いホイールベースがC3なのか
派生車種がたくさんあって
資料の多くがフランス語なので読み砕けませんでした
すみません、勉強しておきます。

5CVの生産は1922年に始まり1925年にマイナーチェンジ
(その前23年にモノコックの変更を行っているみたいですが)
を経て1926年に生産が完了するまで80759台作られました。
小さなモデルの系譜としては
先代のC3/DS3(2009年)の前が
C2(2004年)C3(2002年)
その前がSaxo/Chanson(1996年)
さらに前がAX(1986年)という感じになるのでしょうか
もちろんAXの直系としては日本で売られていないC1とかもあるわけですが

LN(1975年)やVISA(1978年)はその前ですが当時はまだ2CVも売られていたので
要するにシトロエンの小型車は時系列的にも遡っても一度すべて2CVに集約されていくという事なのかもしれません



後半は2002年のC3をちょこっと掘り下げます
僕も乗ってました、それどころかC2、C3Plurielと3兄弟すべて持ってたという
大好きなラインナップです
でも第一印象はあまり良くなっかたのです(がーん!)

現代C3の祖、2002年のC3

シトロエンジャポンという会社がその年の3月に出来て
最初に発売された新型車という事で気合にあふれて
期待に胸を膨らませておりました


新型発売に遡る事4年前、パリのモーターショーで発表された
コンセプトカーC3Lumieirが現代C3のスタートになります。

現代の2CVをコンセプトに作られたというふうに聞いています

コンセプトカーC3はセンターピラーなし観音開き、全席取り外し可能
ドアポケットが鞄になる、屋根が鎧戸のようなサンルーフ(しかもクリア)
トランクゲートが垂直に開く、などなど
アイデアにあふれた面白い車でした
99年の東京モーターショーにも展示されました
基本ショーカーはモックアップなので、搬入途中で右側のドアがずれちゃって
右側触るな!って言われてたのを思い出します

垂直に開くトランクゲートはその後忘れたころにDS3CABRIOで実用化されました
技術は繋がっているものなんだと嬉しくなりました。

このコンセプトカーC3と量産車C3は直結しているわけではないです
参考にして量産車を同じ名前で作った、くらいのものです

コンセプトは幅が広くて、背が高くて、かなり短いです
そして頭でっかちなデザインです
このまま売られてたら、それはそれで面白いとは思いますが

色は量産でもイメージカラーに採用されたブルールシアです

そしてこれが量産モデルです
比べると確かにコンセプトのイメージを色濃く残していますが
結果的にはかなり違ったものになっしまいました

デザインセンターに2016年末に行った際にショーモデルの開発の人と話したんですが
基本的にショーカーを作る際には市販の事は考えてないそうです
「こういう車を作れ」って言われて考えるけど、それを量産車にどうフィードバックするかは、私たちの仕事じゃなくて別の部署になる、って言ってました

たしかにそうでないと自由な発想は生まれないですね
シトロエンのショーカーが量産されなくてショーカーのまま終わる事が多いのも、量産されてもものすごく時間がかかるのも
全く別の車になってしまうのも、そういう訳なんでしょう
もちろんズバッとはまって、形を大きく変えずに市販モデルになるケースもあります

さて話を2002年のC3に戻しましょう
最初は1.4L 4ATと1.6Lセンソドライブの2本立てで
それぞれオプションによっていろいろなパッケージが用意されてた覚えがあります
特に夏場乗ってられない!って言われた屋根が全部ガラスのスカイルーフは人気でした
色も確か全部で13色くらいありました
扇型のタコメーターのデザインが現代の2CVを標榜した証拠ですかね

2001年のモーターショーだったか輸入車ショーだったかで
量産モデルにかなり近い感じのショーカーの展示もありました
その時はレザーシートで内装はオーストリッチがはってありました
その名残で量産の内装パネルもオーストリッチ風のボツボツの内装になっています
(成り立ちを知らないと意味が分からない感じですが)

個人的にはこのC3の第一印象は良くなかったです
なんか全体に軽薄な感じで、あちこちちゃっちくて
今までのシトロエンとは全く違っていてピンと来ていませんでした

ピンと来てなくても売らなきゃ行けない
何て言って売ればいいのか全く分からなかったので
しょうがない自分で1台買いました、1.6センソドライブの紺でした

買って日常使ってなんとなくわかりました
この軽快感がこの車の魅力なのだと思いましたね
新しい世代の小型車として他のヨーロッパ車とは物差しを変えて
「のんびり・ゆったり」のシトロエンはこのあたりで確立された気がします
重いところの無い、軽量でシンプル
現代の2CVは自動車の枷をひとつ外して新しいフランス車の提案だったと
思います。
2006年にマイナーチェンジをしてすこしだけグリルのデザインが変わり
1.6Lに4ATの組み合わせ
1.4Lはツインカムエンジンになりセンソドライブと組合されました
1.6LExclusiveのシートは素晴らしかったです!

C2やC3Plurielなどの派生車種もありそれぞれ特徴があり
デザインコンセプトは初代C4や次のC3にも引き継がれたエポックメイキングなモデルとなりました。


2009年に出てきた2代目C3は「丸いC3」というコンセプトは変えず
ヘリコプターから発想されたという大きなフロントガラス
通称「ゼニスウインド」は前方のびっくりする視界を得て
ファンカーたるキャラクターを確立しました。

日本にはゼニスウインド仕様しか入っていませんが
ヨーロッパではゼニスウインドはオプションで普通のフロントガラスの車もあります。

現在ではドライブレコーダーや自動運転や自動ブレーキのためのセンサーやカメラなどがルームミラーわきにたくさん装備されるため
こんなガラスの車は作れません
またガラスの生産精度もシビアで通常自動車部品はリスクの分散とクオリティの確保のため複数のサプライヤーからの供給が基本なのですがこのガラスだけは独占供給でした
さて2020年C3マイナーチェンジ版が間もなくです
年内に出るのか来年になっちゃうか
新型コロナの影響で工場も止まってたみたいですし
物流もかなり滞っていますので、今のところ何とも言えませんが

C3はおかげさまで日本でもヨーロッパでもシトロエン躍進の立役者です
売れてる車はキープコンセプト!
ご覧の通り少し目先が変わっただけです
エンジンは今年の頭の輸入分からすでに新燃費基準対応に一足早くなっています。

今のモデルの在庫も少なくなってきました
限定車が出るそうですが
待っていられない方!
シトロエン横浜緑が全力であなただけのシトロエンのお買い上げをサポートしますよ!

それではお店で会いましょう!




次回のアーカイブはシトロエン創設時からアンドレ失脚、ミシュラン傘下時代の話を少しだけ


夏は“冷ややっこにみょうがを乗っけてビールに限る”の天野でした。